ゲッターとのなれそめ9:「ゲッターロボアーク」1-3巻
新世紀ゲッターロボ登場!
今新たなる伝説の幕が開く!!
ようやくアークまでたどり着きました
まあ、30年分が10冊にまとまっていることを考えると、誰でもすぐにゲッターロボマニアになれる気もしますが(汗
文庫が発売された2002年当時、今はなきスーパーロボットマガジンで同時に展開されていた「ゲッターロボアーク」
まだ文庫版「真ゲッターロボ」が発売される前に第1巻が発売されたため、地下のドラゴンってなに?って感じで読んでましたが(笑
まあいろいろな情報から、ゲッタードラゴンが地下に沈んだってことは知ってましたけど、それでも「真ゲッターロボ」読んで、ここまで凄まじい展開だったのか!って驚いた記憶があります
あとちょっと記憶が曖昧ですが、多分「ゲッターロボ號」までは出てたと思います
だから竜馬が死んだことは知ってたと思います
「真ゲッターロボ」が双葉社のゲッターに対する功罪の功だとすると、どうしても「ゲッターロボアーク」は功罪の罪になってしまう気がする
それくらい当時のスーパーロボットマガジン休刊はショックだった
おまけにこの内容
明らかにゲッター線が悪として描かれており、つまりゲッター線を扱っている(に操られている?)人類も悪と言うことになり、こんな内容じゃ読んだ後の爽快感なんてあったもんじゃない
それでも単行本のラストで、壊れゆくアークの後ろからせり上がってくる姿に鳥肌立てて狂喜乱舞している俺は、既に重度のゲッター線被爆者だろう(笑
あと、拓馬によるアーク初出撃シーン(クジャク発動後)、地中をキリクで突き進むシーンの描写が秀逸
今までにない操縦席目線の描写は迫力満点
本当に迫ってくるように感じる
こんな凄い描写見たことないよ
まだ石川賢氏は進化の途上にあるんだなと思わせるには十分
「ゲッターロボ號」ではゲッター線とは何か?が描かれ、「真ゲッターロボ」ではゲッター線は善か?悪か?が描かれたんだと思う
それに対し、「ゲッターロボアーク」では明らかにゲッター線は完全な悪として描かれており、それに伴ってそれを扱う人類も悪ということになり、これを読んでるとフラストレーションがかなりたまる
確かに真でもゲッター線の悪の側面が描かれているが、どちらかと言うと敵に対する被害者という側面が大きく、ゲッター線が悪という印象はそれほど大きくはない
これは早乙女博士の言葉にも端的に現れている
われわれにわかっていることは愛する者がいるかぎりそのためにだけでも戦い続けるというコトだ!!
つまり、早乙女博士を始めとする人類はその同胞を守るために戦ったのだ
それが善でなくてなんだと言うのだろうか?
これがアークになると全く異なって来る
一番の原因は、真での戦いが防衛戦だったのに対し、アークでは攻めに転じたからだろう
被害者ではなく加害者になってしまったのである
それが拓馬やカムイの中で違和感を感じさせたのだろう
未来で武蔵が言うように、宇宙での戦いの掟が殲滅戦だけならば人類には戦うしか道は残されていない
殺るか殺られるかしかないなら、殺るしかないのである
せめて話し合いの道が残されていたならば、結果も変わってきたと思うのだが・・・
早乙女博士の言葉も加えるなら、愛する者を守るためにできることはしなければならない
それが例え敵を殲滅することであってもしなければならない、といったところであろうか
このような考えを未来の人類たちも持ち合わせているならば納得も行くだろう
だが、傍から見れば未来の人類はゲッター線に操られているようにしか見えない
大義名分は「人類を守るため」ではなく、「大いなる意思のため」になっているのである
この未来の人類の姿と、最後のカムイの姿
感情移入できるのははたしてどちらにだろうか?
結局人類がゲッター線を手にしたときから、ループの中にはまってしまったのだ
決して逃れられないループに
人類に残された道はこれしか・・・ない
はたしてゲッター線の行きつく先は?
そして「ゲッターロボアーク」第2部は本当にあるのだろうか?(汗
まあ物語が終わってないことがゲッターの魅力とも言えるけど
いろいろ想像(妄想w)して楽しめるからね
それができるだけの下地は既に示されているわけだし